水防訓練

 平成27年5月17日(日)、宝満川河川敷にて水防訓練を行いました。三井消防署の協力のもと、小郡市消防団及び小郡市職員が出水期に向けて、水防技術の向上と水防体制の強化を目的に、様々な水防工法を学びました。今回は陸上自衛隊小郡駐屯地と合同で炊き出し訓練を行い、来賓の方々にカレーをふるまいました。
1.jpg

【土のう作成】
今回の訓練では、約1,000俵の土のうを作成しました。

2.jpg

【積み土のう工法】
 堤防上に土のうを積み上げ、越水を防止する工法です。下流から小口積みで土のうを積み上げ、土のうを2段積んだら、その後ろに1段、3段積みこんだら2段、1段と控え土のうを積みます。積む際には、土を十分に踏み固めるとともに、土のうと土のうの間に土を詰めていきます。土のうを積み上げたら、鉄杭を1m間隔で打ち込みます。

5.jpg 6.jpg

【改良積み土のう工法】
 従来の改良積み土のう工法から更に杭を省略したものです。舗装された堤防上など、杭が打ち込めない場所で有効です。この工法のポイントは、土のう重量のみで水圧に抵抗する構造で、シートで止水性を確保しますが、杭を打ち込む必要がない分、作業が容易です。

3.jpg 4.jpg

【月の輪工法】
 漏水箇所周辺に、土のうを月の輪状に積み上げ水深を保つことにより、川側との水位差を小さくし、 漏水量の増加を抑え、堤防内部の土砂流出による決壊を防止する工法です。漏水口周囲の法先に土のうを半月状に積み上げ、3段以上積み上げた場合は鉄杭を打ち、流し口には樋をかけ、透水を導き、その落下点には土のう又はシートを敷き洗掘を防ぎます。

7.jpg 8.jpg

【竹柵工法】
 堤防の裏法面の崩れや、山の斜面のがけ崩れなどによる被害を防止する工法です。木杭を70cm間隔で打ち込み、竹は節の部分を掛矢で割り、曲げやすくしておきます。真竹の中央が打ち込んだ杭の中央部から編み込み、真竹を1本編み込んだら掛矢で叩き隙間をなくします。

9.jpg 10.jpg

【シート張り工法】
 ブルーシートに竹や重し土のうを取付けた状態で投入し、川側斜面の深掘れ(洗掘)を直接保護する工法です。ブルーシートに穴を開け、竹をとおし、吊り下ろし用のロープをそれぞれの竹にサル結びにて固定します。ブルーシートが水流であおられないように重し土のうを上流から3個、2個、1個の順で結着します。作成が完了したら、スノコ状に巻き上げ、深掘れ(洗掘)ポイントに移動し投入します。

11.jpg 12.jpg

【ボート組み立て訓練】
 平成24年度に小郡市に配備したゴムボートとFRPボートを組み立て、川に浮かべて取り扱いました。

13.jpg 14.jpg
15.jpg 16.jpg

【炊き出し訓練】
 陸上自衛隊小郡駐屯地と合同で炊き出し訓練を行いました。今回はカレー100人分を作り、来賓の方々にふるまいました。

17.jpg 18.jpg
19.jpg 20.jpg
21.jpg  

 出水期に向け、水防体制の強化を図るとともに、様々な水防に関する知識を習得することができました。今後も、市民の安全安心のために、防災体制の強化に励んでまいります。