平成28年12月19日、御船町長と御船町消防団長が表敬訪問に来られました。
平成28年4月の熊本地震発生後、小郡市消防団は、被災地である熊本県上益城郡御船町を訪れ、被災地支援のため炊き出し活動を行っており、本日はそのお礼として感謝状をいただきました。
【出席者】
小郡市消防団:田中団長、重松啓介団員(3分団)、尾篭あかね団員(本部分団)
御船町:藤木町長、内村団長
【歓談の様子】
《田中団長》
▲田中団長あいさつ |
小郡市消防団は熊本地震の発生後、各分団で備蓄している食料をかき集め、すぐに御船町に赴きました。自分たちは「何ができるだろう」と考えながらの行動でしたが、多くのことを学ぶきっかけになりました。被災地を訪れ、災害時に必要な物資・支援についてわかっているはずでしたが、一瞬にして日常が非日常になり、こんなにも変わるものかと思いました。被災地では、現場や避難所によって必要とする物資や支援が異なり、何を備えなければならないのかを改めて考えるきっかけとなりました。
小郡市消防団では、約3年前から各分団での食料の備蓄に取り組んでいます。しかしながら、災害現場での炊き出し活動を行ったことがなかったため、被災地である御船町での最初の炊き出し活動では、発電機による発電では電圧が安定しないため、炊飯器では米をうまく炊けないことに気づきました。被災地を訪れた団員は、支援活動を通して、日常では気づくことができない多くのことに気づき、学ぶことができたと思います。
《藤木町長》
▲藤木町長あいさつ |
小郡市消防団には、熊本地震の本震(4月16日)のまさに翌日の17日に、御船町で炊き出し活動をしていただきました。その小郡市消防団の統制力には、非常に驚くとともに、言葉では言い表せないほど感謝しています。合計5回も御船町の支援に駆けつけてくださり、炊き出しの食事を山間部などの物資が届かない集落まで配っていただきました。他の団体は、「配る」炊き出しはほとんどありませんでしたが、小郡市消防団は食事が行き届かない集落を訪ね、一人ずつに配っていただきました。なかなか一人で動くことができない被災者にとって、非常にありがたいことでした。
今回の地震で、人の命を救うのは、日頃からの近所付き合いのある近隣住民や消防団員の力・知恵ということを改めて感じました。日頃からのコミュニティ形成や消防団との連携により、被害を最小限に留めることができました。水や電気がない中で、どう生きていくのか、という状況に直面しましたが、年配の方々の知恵や若い人の力を合わせて、ここまで復旧することができました。となりの人に「寄り添う」、それが防災・減災につながると感じています。
《内村団長》
▲内村団長あいさつ |
町長と同様に、小郡市消防団の皆様には心より感謝しています。今回の地震により、日常が一瞬にして変わりました。平常時に当たり前と思っていたことが、どれだけすばらしいかということに気づかされました。
地震発生直後は、電話もつながらず、分団への指示がなかなか通らないという場面がありました。また、御船町には、防災行政無線が整備されておらず、電話もつながらないため、消防団のポンプ車で住民へ広報を行いましたが、なかなか伝わらないという問題がありました。災害対策本部設置後、団本部から各分団へ正しい情報を伝達することができるようになりましたが、やはり、情報伝達には訓練が必要ということを感じました。
今回の地震を契機に、情報伝達訓練に取り組むとともに、倒壊家屋からの救助に使用できるチェーンソー等を配備し、大規模災害に備えたいと考えています。