水防訓練
令和4年5月15日(日)、小郡市の宝満川大板井橋下流右岸の河川敷で、水防訓練を行いました。この訓練は、水害時に迅速かつ的確な対応ができるように、出水期を前に水防技術の向上のため実施しています。今回は、新型コロナウイルス感染症対策を行った上で、3年ぶりに河川敷で実施し、消防団員約150名と市職員30名が参加しました。訓練では三井消防署員の指導のもと、「土のう作成」や「積み土のう工法」、「月の輪工法」などの水防工法を行いました
土のうの作成
合成樹脂製の土のう袋に土を入れ、土のう袋の端を縛り土のうを作成します。土を土のう袋に入れる人、袋を縛って土のうを運ぶ人と役割を分担し、声を掛け合いながら土のうの山を作っていきます。全員の協力のもと、瞬く間に土のうの山ができあがりました。
積み土のう工法
堤防上に土のうを積み上げ、越水を防止する工法です。下流から長手積みで土のうを積み上げ、土のうを2段積んだら、その後ろに1段、3段積みこんだら2段、1段と控え土のうを積みます。積む際には、土を十分に踏み固めるとともに、土のうと土のうの間に土を詰めていきます。土のうを積み上げたら、鉄杭を1m間隔で打ち込みます。
改良積み土のう工法
従来の改良積み土のう工法から更に杭を省略したものです。舗装された堤防上など、杭が打ち込めない場所で有効です。この工法のポイントは、土のうの重量のみで水圧に抵抗する構造で、シートで止水性を確保しますが、杭を打ち込む必要がない分、作業が容易です。
月の輪工法
漏水箇所周辺に、土のうを月の輪状に積み上げ水深を保つことにより、川側との水位差を小さくし、漏水量の増加を抑え、堤防内部の土砂流出による決壊を防止する工法です。漏水口周囲の法先に土のうを半月状に積み上げ、3段以上積み上げた場合は鉄杭を打ち、流し口には樋(塩ビ管)をかけ、透水を導き、その落下点には土のう又はシートを敷き洗掘を防ぎます。